令和6年4月から「感染対策の研修」を行うことが義務化されました

研修を行う意義

法令遵守と責務

すべての介護事業所が「感染症発生・まん延防止対策」の体制整備・研修・訓練を行うことが義務づけられている。

利用者の生命を守る

高齢者は感染症にかかると重症化・死亡リスクが高く、集団感染の危険もある。

職員の安全確保

感染防止の正しい知識は職員自身や家族を守ることにもつながる。

事業継続の確保

感染症が発生してもサービスを中断せず継続できる体制をつくるため。

研修のポイントとなる点

感染症の基本理解

  • インフルエンザ、新型コロナ、ノロウイルス、疥癬など介護現場で想定される感染症。
  • 感染経路(飛沫・接触・空気・経口)の違いと対策。

標準予防策(スタンダードプリコーション)

  • すべての利用者を「感染源の可能性あり」と考えて対応する。
  • 手洗い・アルコール消毒・マスク・手袋の基本。

職員の行動ルール

  • 出勤前の体調チェック、発熱時の対応。
  • ユニフォーム・私物の管理。

施設内対応

  • 換気、消毒、清掃の標準化。
  • 共有スペースやトイレでの感染拡大防止。

発生時の対応フロー

  • 利用者や職員に感染が出た場合の報告・連絡体制。
  • 保健所や医師との連携手順。

家族・地域への周知

  • 面会制限・オンライン面会の活用。
  • 家族への協力依頼の方法。

BCPとの連動

  • 感染拡大時の職員配置(誰が出勤し誰が自宅待機か)。
  • サービス縮小や優先度調整のルール。

介護保険における感染対策研修は、
「利用者と職員を守り、感染を持ち込まない・広げない・早期対応する」 ために不可欠です。
ポイントは、 標準予防策・行動ルール・発生時の対応フロー・BCP連動 の4本柱です。