地域防災の観点から見た名古屋市南区の特徴について
1. 水害(洪水・内水氾濫)
- 庄内川などが流れ、沖積低地に位置する区西部は地盤が低く軟弱です。豪雨時の洪水/内水氾濫リスクが高く、水深1~2m規模の浸水想定区域もあります。
- 市が提供する洪水・内水氾濫ハザードマップで多数の浸水区域が明示されており、浸水継続時間や深さによって避難行動計画が地区単位で策定されています。
2. 地震・液状化
- 南区は濃尾平野の沖積地帯に含まれ、市域東部は台地、西部は沖積低地に分かれますが、全体として液状化リスクが高い地盤です。
- 「南海トラフ巨大地震」などの地震災害対策強化地域に指定されており、津波・地震動・液状化への備えが求められています。
3. 土砂災害
- 山沿いというよりは沖積平野であるため、大規模な土砂災害の危険度は低いものの、地域によっては土砂災害警戒区域に入る場所もあり、道路冠水時に通行止めになるケースも報告されています。
4. 地域防災体制・住民参加
- 南区では、学区ごとに「地区防災カルテ/避難行動マップ」が整備され、白水・千鳥・柴田など複数地区においてリスク分析と避難行動ルートが策定されています。
- 星崎地区では、住民アンケートから心理的な距離感や不安要素を可視化し、避難施設までの距離のみでなく「心理的アクセス」の改善策まで検討されています。
5. 行政の施策と訓練
- 区の長期ビジョン「ひまわりビジョン2028」においても、防災意識の向上、地域ぐるみの防災活動、防災体制の強化などが重点施策として位置付けられています。
- 行政は防災リーダー養成や町内会ベースの自助・共助体制構築、BCP対応の訓練・講習会などの活動を継続しています。
Googleマップ
Google マップのデータは、令和7年2月に名古屋市から公表されたデータを元に取得したものです。
ご利用の際は、最新の情報と異なる場合があることをご承知おきください。
数年間の増減の推移から300か所以上ある緊急避難場所をもつ中川区・港区・南区・緑区で概ね1年ごとに新規拠点が1-2箇所程度の変化がみられ逆に緊急避難場所が100以下の区ではほとんど変化が見られない傾向がありました。防災意識の高まりとともにある程度の増加はあると思われるため一定の期間に情報更新を行う予定です。
ハザードマップ
ハザードマップのデータは、令和7年7月に名古屋市から公表されたデータを元に取得したものです。
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