地域のVIPサービスを契約者様に提供します

ケア

前の続き

しかしケアマネジメントにおいてそれは実は違います
ある会員になるための費用を払って会員にしか利用できないサービスを受けたいという方がいました 彼はあるサービスを受けるタイミングを逃さないようにするために毎月会員費用を払って利用を続けていたのです

しかしある日、会員になっていないメンバーがやってきてタイミングを逃さないように待っていた彼のサービスを正規会員よりも先に利用してしまいました
もし、そこの会員サービスを提供している施設が他の施設でも同じようなサービスを展開していることを知っていた場合にその事実を自らの会員に説明することがあるでしょうか?

「あなたが希望していたサービスはあの施設で受けられますよ」と親切に勧めることがあるでしょうか? 自分のサービス以外を受けさせることは施設の損失になります
その情報は決して彼に伝えられることはないでしょう
メンバーになっていない人が正規会員よりも先に会員限定サービスを利用できることが
介護においてはあるのです


それを例えて言うなら
老人保健施設の数少ないショートステイを利用するために定期的に併設するデイケアを利用し続けている場合やホスピス病棟を持つ医療法人が展開する介護施設を使うことによりホスピスへの移行がスムーズになるといった思い込みから系列のデイサービスを使い続けていた場合や地域のライバル関係にある施設を利用したいが使っているサービス関係者に気兼ねして使えない場合など・・・


どこの組織にも所属していないケアマネージャーは地域の幅広いサービスをよく見ています
どこの組織にも所属していないケアマネージャーだからこそ近隣にある施設の全ての会員限定サービスが利用できる会員権を持っていると言い換えることができます
現実的にある日突然、施設担当者に電話をかけて空きがあり対応が可能であると判明した場合には仮予約を行い迅速に利用できる手続きをすることがよくあります
担当者同士での仮合意は数分で決まります

しかしこういう反論もあることでしょう
全ての担当者であるケアマネージャーは契約を交わした利用者に VIP サービスを提供する権利を持っています しかしどれほどのケアマネージャーがそのことを自覚して実際にサービスを調整しているのでしょうか
どれどれほど多くの情報を精査し、またいち早く情報を利用者様やご家族様に迅速に発信し契約に結びつける理解の援助や手続きの手助けをしているでしょうか 

新しいサービスを利用する場合にはケアマネージャーが保存している情報を開示し情報連携を図らなければなりません(個人情報利用については介護サービスを利用する範囲内で利用する旨を記した書面をケアマネジメント契約時に利用者様と取り交わしを行っていることが前提です)
そのために必要となる書類として、アセスメントシート・居宅サービス計画書123・支援経過記録・介護保険証・医療保険者証コピー・名会研ステップ・出来れば課題総括表やマインドマップなど
また利用者様やご家族様が契約を取り交わす日程を調整しなければなりません


実際のサービス提供に必要な書類は担当者同士で行われており事前にかなりの量の書類が飛び交っています しかしこれらの事は利用者様には知られていないので最終的な契約場面ですべてが完結するようにケアマネージャーは裏で調整を行っています 

当然これら20枚程度の資料は当日作るのは不可能ですから日頃からの記録や準備が必要となり同時に迅速に動くことができる判断力と機動力のあるフットワークが必要です
これこそがケアマネジメントに特化した単立ケアマネージャーの介護保険法で定められた権利行使であり存在理由です
また医療依存度が高い医療連携が必要になる利用者様においてはこれをさらに上回る手続きが必要となっています
これについては今後書く機会があればブログに残しておきたいと思います  

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