地域防災の観点から見た名古屋市西区の特徴について
1. 河川氾濫・高潮の脅威
- 西区は庄内川や新川が区域を横断する平坦地であり、最大で3~5m、広範囲では1~3mの浸水が想定されるほど洪水リスクが高いとされています。
- 高潮にも弱く、特に南西部では浸水が数時間ではなく一週間以上続く可能性もあると指摘されています。
2. 地震の揺れと液状化の懸念
- 南海トラフ地震発生時には、西区西南部では震度6強の強い揺れが予測される地域があり、加えて沖積地盤の影響で液状化リスクも高いとされています。
- 北東部では揺れの強さや液状化の懸念が比較的低いと位置付けられています。
3. 土砂災害と地形構造
- 西区はほぼ平坦な沖積地で構成されており、急傾斜地が少ないため、土砂災害の警戒区域には指定されておらず、崖崩れなどのリスクは極めて低いと評価されています。
- 地滑りや土石流の被害想定も見られない地域とされています。
4. 避難インフラと学区別防災マップ
- 名古屋市は西区向けに洪水・内水・高潮・地震・津波・ため池など全6種類のハザードマップを公開しており、スマホアプリやWebでも閲覧可能です。
- 名古屋市防災アプリを通じてリアルタイムで避難情報を受け取れる仕組みが整う一方、住民の防災リテラシー(避難経路や備蓄認識)は約半数に留まり、課題とされています。
5. 防災情報の整備と住民向け対応
- 西区は河川氾濫・高潮・地震(液状化)といった複数の自然リスクに直面しながらも、土砂災害の懸念は少なく、避難施設や情報公開体制など防災基盤が整備されている地域です。
- 住民の防災リテラシー向上が今後の重要な課題です。
Googleマップ
Google マップのデータは、令和7年2月に名古屋市から公表されたデータを元に取得したものです。
ご利用の際は、最新の情報と異なる場合があることをご承知おきください。
数年間の増減の推移から300か所以上ある緊急避難場所をもつ中川区・港区・南区・緑区で概ね1年ごとに新規拠点が1-2箇所程度の変化がみられ逆に緊急避難場所が100以下の区ではほとんど変化が見られない傾向がありました。防災意識の高まりとともにある程度の増加はあると思われるため一定の期間に情報更新を行う予定です。
ハザードマップ
ハザードマップのデータは、令和7年7月に名古屋市から公表されたデータを元に取得したものです。
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